
情報通信環境 +知的IoTネットワーク
エネルギー環境問題を意識した
新たな情報通信社会を目指す!
無線電力伝送マルチパスTCP知的IoTネットワーク高周波電源回路
新たな情報通信社会を目指して
コンピュータの高性能化や情報通信技術の発達により、情報インフラは驚異的な速度で整備されてきました。しかし、それを支えるためには大量の電力が必要となります。
意識することはなくても、私たちがスマートフォンをワンクリックするたびにデータセンタ(サーバ基地)では相当量の電力が消費され、GAFAのような巨大情報企業のデータセンタでは情報通信と情報処理のために大きな発電所ひとつ分の電力が必要になると言われるほどです。また、発電所で作られた電気が人の手に届くまでには、いくつもの電源回路を通ることになり、その回路で消費されてしまう電力もあります。
私たちの研究室では、エネルギー損失を低減する電源回路設計ソフトウェアを開発し、高性能な電源回路の開発速度を加速させることでエネルギー環境問題の解決に向けた研究を進めています。

コンセントのない屋外での充電も可能にする
スマートフォンやワイヤレスイヤホンなどの「置くだけ充電」に使われている無線電力伝送の技術も私たちの研究テーマ。
普段は人目につかない、あるいは手の届かない場所に設置されたセンサーなどのIoTデバイスは電池が切れれば回収・充電にコストが掛かるため、使い捨てにされる場合もあり、環境保全の面での課題になっています。しかし、例えば土中に埋められたセンサーの上にドローンを着陸させて充電できれば、そのセンサーは半永久的に使用することができます。
この研究がさらに進めば電気自動車が道路や駐車場に設置された回路から自動的に充電できる社会が到来するかもしれません。電気回路がもたらす未来にワクワクしませんか?

情報の「地産地消」で電力消費を削減する
IoT(Internet og Things)は、多種多様なセンサを無線通信でネットワーク化することにより、膨大なデータの自動的かつ継続的な収集を平易かつ安価に実現する技術です。
例えば、皆さんの家庭にあるガスメーターにはガスの使用量を検知するセンサーがついていて、その情報は自動的にデータセンタに送信されています。集めたデータを集計して各家庭に請求情報が送られてくるわけですが、その間、大きな情報通信システムを利用し、サーバセンタにおけるコンピュータ処理が行われており、上で述べた通り、膨大なエネルギーが消費されています。
そこで我々が考えているのは、IoTのセンサーネットワークそのものにAIを組み込んでしまう「知的IoTネットワーク※1」という技術です。情報収集するためのネットワーク内で情報処理ができるためサーバが不要となり、消費電力の大きな削減に繋がると期待が寄せられています。
Tips
知的IoTネットワーク
家電やセンサーなどのモノ同士を接続したIoTネットワーク自体にAIの機能を持たせ、サーバと接続しないで情報を処理する仕組み。「情報の地産地消」をすることでサーバ基地の負担が大きく削減できる。

Profile

関屋大雄 教授
千葉大学大学院情報学研究院 情報・データサイエンス学部教授。1996年、慶應義塾大学理工学部電気工学科卒業。2001年、同大学院理工学研究科電気工学専攻博士課程修了。その後、千葉大学大学院自然科学研究科助手、Wright State University訪問研究員(日本学術振興会海外特別研究員)などを経て千葉大学大学院工学研究院教授。2024年より現職。博士(工学)。