Concept
学部コンセプト

情報工学とデータサイエンスで切り拓くSociety 5.0
学部長 塩田茂雄教授に聞く

2024年、千葉大学は「情報・データサイエンス学部」を設置しました。データサイエンスとは、コンピュータに膨大なデータを解析させることで自然現象や社会活動に関する法則を探し出す学問です。
受験生の皆さんには馴染みの薄い「データサイエンス」という学問について、学部長の塩田茂雄教授に聞きました。

Qデータサイエンスとは、どんな学問ですか?

データサイエンスはさまざまな社会課題を解決する学問

Aデータサイエンスとは、コンピュータに膨大なデータを解析させることで自然現象や社会活動に関する法則を探し出す学問です。
私たちは情報化社会の真っ只中に生きており、通信インフラやデジタル技術の進歩により、インターネットにはあらゆる情報が溢れています。例えば、短期・長期にわたる気象情報、国内外の政治情勢、為替や株価などの金融情報、TV・映画・音楽などのエンターテインメント情報……。これらの膨大な情報をつぶさに分析することによって、気候変動、エネルギー問題、少子高齢化、経済格差、食料問題といった現代の社会が抱える様々な問題を解決に導くためのヒントが見出せるかもしれません。

Tips

Society 5.0
サイバー空間とフィジカル空間を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する人間中心の社会(出典:第5期科学技術基本計画-内閣府)

Q今、なぜ、データサイエンスが注目されているのでしょうか?

データサイエンスが注目されている4つの理由

A「データサイエンス」が注目されるようになったのには、大きく4つの要因があると思います。

  • 大量のデータ収集が可能:ビッグデータ
    現実の社会の非常に解像度の高いデータが網羅的に、かつリアルタイムに収集できるようになった。
  • データ処理能力の向上:スーパーコンピュータ
    スーパーコンピュータ技術の発展で、集まった多くのデータを処理する計算機の能力が飛躍的に向上した。
  • データ処理技術の向上:AI
    データ解析や学習を行うためのアルゴリズムや深層学習などの技術が進歩した。
  • 大衆化
    ChatGPTやSiriなど、誰もが簡単にAIを利用できるようになり、さまざまな場面でデータサイエンスの活用が求められるようになった。

Q具体的にどんなことを学ぶのですか?

データサイエンスに必要な3つの力

Aデータサイエンスでは、3つの力が必要とされています。

  • データサイエンス力
    「データサイエンス力」は、確率論、統計学、機械学習、AI などを用いて現実のデータを分析し背後にある法則やルールを見出す能力です。
  • データエンジニアリング力
    「データエンジニアリング力」は、プログラミング、計算機工学、アルゴリズム、情報理論、信号処理、情報通信などを用いて、データサイエンスの基盤となるデータを収集、蓄積、処理、解析、利用する能力です。
  • データ展開力
    「データサイエンス展開力」は地球環境、気象、植生、医療、看護、感性、デザインなど、様々な現実の問題の解決にデータサイエンスを応用し、新しい展開やビジネスにつなげる能力です。

千葉大学の「情報・データサイエンス学部」の特長は「データサイエンスを社会課題に展開する応用力」と「データサイエンス技術の高度化を目指す情報工学」の両面を学ぶことができる点にあります。 高度な情報工学技術を身につけて課題解決に取り組む「SEEDS志向」の人は3年進級時に「情報工学コース」を、データサイエンスを使ってさまざまな社会課題に取り組みたいという「NEEDS志向」の人は「データサイエンスコース」を選ぶと良いでしょう。

コースについて詳しくは……

まなび

Profile

学部長 塩田茂雄 教授

国立大学法人 千葉大学
情報・データサイエンス学部 学部長  

塩田 茂雄

1986年早稲田大学理工学部物理学科卒、1988年東京大学大学院理学系研究科物理学専攻修了。NTTサービスインテグレーション基盤研究所主任研究員等を経て2001年3月より千葉大学助教授、2008年4月より同教授。工学部都市環境システム学科学科長、工学研究科副研究科長等を歴任し2024年より現職。博士(工学)。